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人氣1342



彼女の名前は「なみ」。いまはエステティシャンをしている。エステティシャンになろうと思った理由はひとつ。人のカラダを触りたいからだ。彼女は幼少の頃から人のカラダを触るのが好きで、いつも近くにいる人のカラダを触っていた。そのことで友達から嫌がられたり、変な目を向けられることも多かった。男性に対してもこのくせは変わらず、となりに男性がいるといつもどこかにボディータッチしてしまう。そんな癖が原因で、相手の男性に勘違いさせてしまうことも多かった。そんな生き方をしてきて苦労は沢山してきたのだが、それでも彼女の生き方は変わらない。それほどカラダを触るのが好きだし、触っていないとおかしくなってしまうからだ。進路を考える時期になった頃、彼女は「エステティシャン」という職業を知った。前から知ってはいたが、簡単にはなれない選ばれた人間がなるものだと思っていた彼女にとって、エステティシャン専門学校があるということを聞いたときに、衝撃を受けたのだった。その情報を聞いてから彼女はその専門学校に入ることだけを夢見て日々を過ごしていた。そうしてやっと専門学校に入ることが出来た彼女だったが、そこでの生活は自分の思っていたモノとは全く違う環境だった。毎日のように合法的にカラダを触れると思っていたのだが、来る日も来る日も座学ばかり。入りたての学生が実習などできるはずもなく、毎日ストレスを溜めていく。カラダに触れる環境に居るのにも関わらず、触れない。そんな日々は彼女にとって凄いストレスだった。限界が近いな、彼女はふっとそう思った。「触りたい触りたい触りたい。」・・・。気付いた時には電車の中で前に立つ男性の手を握っていた。その事実に驚きながらも、もう抑えることが出来なかった。誘うように目を見つめ、その男性と同じ駅で降りていた。何も会話はなかった。しかしそれでよかった。早くカラダを触りたいという欲求が抑えきれずに、息を荒くしながら早歩きでホテルに向かった。そしてシャワーも浴びずに男性のカラダを貪り尽くすように触り続けた・・・。今はエステティシャンになるという夢を叶えた彼女。仕事には熱心に取り組み、プライドも持つようになった。ただ触りたいというだけでエステティシャンになりたかった彼女はもういない。しかし、あのとき電車であった出来事は忘れられずにいた。今日も仕事を終え、街中を歩き、触りたい欲求を埋めてくれる男性を探すのであった

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